「脱サラ」を考えているが、本当にそれでいいのだろうか?
一度は考えたことはないでしょうか。
脱サラすることを考えている方は、自身の少し先の未来も考えているかと思います。
- 脱サラして「経営者」になりたい
- 脱サラしてしばらく「ニート」になりたい
- 脱サラして「ヒモ」になりたい
- 脱サラして「趣味」を謳歌したい
- 脱サラして「投資家」として資産所得で生活したい
いろいろありますよね。
一方でこんなことを思う方も珍しくありません。
- 自分は「社会的不適合者」ではないだろうか
- 自分は「タダの甘ったれ」ではないだろうか
- 今の辛さから「逃げたいだけ」ではないだろうか

真面目な方ほど上記のように思ってしまうのではないでしょうか?
わたしは2025年10月現在、農業に従事することを目指し、2025年12月末で「退職」することが決まっている1人のサラリーマンですが、実は退職自体は5年ほど前から考えていました。
もちろん上記のようなことを考えたことは何度もありますし、自身の方針にブレが生じる場面も多々ありました。
しかし今では、ネガティブなことを考えたり、自身の選択が間違いかもしれないと思ったりすることは無くなっています。

そこで今回は、すでに脱サラすることが決まっている身として”脱サラ”しようとしている方の「真理」について考えてみました。
結論から申し上げますと、そこまで悲観しなくても大丈夫です。
むしろそれだけ自身の人生と向き合えている証拠でもあります。
自身の「考え方」に迷いが生じていたり、「脱サラ」しようとしていることにネガティブなイメージを持っている方は、ご高覧ください。
「退職」を考えるロジック

急に退職をしようとする人はいないでしょう。
退職を考える人には、必ず「理由」が存在します。
- 退職を”なんとなく”考える理由の一例
- ・勤め先での仕事がツライ
・勤め先での仕事がおもしろくない
・勤め先の勤務時間が長い
・周囲に嫌な人がいる
・上司から正当な評価をされない
・ここでは成長できないと感じる
・もともと〇年まで勤めると決めていた
どんな理由であれ、現状に「不満」を抱えている状態であると言えるでしょう。
そんな不満を抱えている方に、トリガーとなる以下のような「キッカケ」が発動すれば、退職を「リアル」に考えることになります。
- 退職を”リアル”に考えるキッカケ一例
- ・他にやりたいことが見つかった
・今の職場以上に条件の良い職場が見つかった
・大きな病気などで体調を崩した
・上司の条件などを知り将来性を感じなくなった
・会社での人間関係が悪化した
・勤務時間が長くなった
・給料が減った
・降格した
・会社にネガティブな事件が発生した

もともと今の職場に不満を持っていて、労働条件や人間関係が悪くなったり、外の世界に興味が湧けばそりゃ退職意欲も湧きますよね。
わたしの場合は、周囲に恵まれており、それなりに評価もいただいていたため、大きな不満があった訳ではありませんでした。
ただ「この職場では成長できない」「いずれは独立したい」といった感覚があり、未来とのギャップを感じていたように思います。
そこにトリガーとなる「やりたいこと(農業)」が見つかり、決断に至りました。
「脱サラ」を考えている人の状態

次に「退職」だけではなく、「脱サラ」を考えている人の状態について触れていきましょう。
上記のような、勤め先に対する何かしらの「不満」を持っている点は共通項目でしょう。
しかし相違点としては、「次(未来)のこと」を考えている点です。
- 起業してみたい
- フリーターになる
- ヒモやニートになる
- 資産所得で生活する
「時間的な制約」や「複雑な人間関係」といったところから“逃れたい”と思ったり、「収入アップ」や「自分ならもっとできる」といった“野心”を持ったりして「次にやりたいこと(なりたい状態)」を具体的に考えておられます。

脱サラを考えている方は、「変化をもとめている」ということでしょう。
「現状」と「理想」の”ギャップ”を埋めようと活動していることが伺えます。
- 脱サラへ向けた活動やロジック一例
- ・(理想)本当はもっと合理的な活動がしたい
→(現状)決められた仕事をしている
→(改善アクション)起業する
・(理想)1日4時間労働がしたい
→(現状)毎日8時間労働
→(改善アクション)好条件のバイトを探す
・(理想)本当はまったく働きたくない
→(現状)毎日会社に行かなければいけない
→(改善アクション)資産家との婚活をする
・(理想)フリーダムな生活を送りたい
→(現状)毎日やることが固定されている
→(改善アクション)株式投資や不動産投資をする
わたしの場合は、「農起業したい」という思いが、脱サラするキッカケになりましたが、5年ほど前から退職することは考えていました。
転職活動をしたり、副業や資格取得に勤しんだりしましたが、背景には「いずれ起業したい」という思いがあり、視野を広げるためにさまざまな経験を積もうと活動していました。
「脱サラ」を否定してくる人の心理

「脱サラ」をするとなると、様々な方たちからコメントをいただく場面もあるでしょう。

「いいやん!応援するわ」と言ってくれる方もいれば、「それはやめといたほうが良いぞ」とおっしゃる方もいます。
後者の否定的な方のロジックは以下のようなモノがあります。
- それは上手くいかないと思う
- 提言者の「経験」や「予測」をもとに立てられた「失敗」を憶測するモノ。
「お前の為を思って言っている」というお節介な提言。 - そんなことでいいのか?
- 提言者の「価値観」や「世論」をベースとした社会性を強調するモノ。
「会社員という立場を失うと困るぞ」「そんな考えじゃ、やっていけないぞ」といったお節介的な提言。 - お前に抜けられると困る
- 相手の都合ではなく、会社に残る立場としての意見。
戦力が抜けることに対する不都合を訴えているモノ。
「お節介」が良いのか悪いのかは置いておいて、相手の立場を考えての発言もあれば、主観的な目線で「あなたを失いたくない」という主張もあるでしょう。

「あなたを失いたくない」というコメントは、本人の気持ちをそのまま述べられていますが、タチが悪いのが「あなたのことを考えてアドバイスしています」といったコメントです。
自身の経験をもとにコメントしてくれる方であれば、ありがたいアドバイスとなる可能性は高くなるでしょう。
しかし自身の経験がないにも関わらず「やめておけ」というコメントは、脱サラする人に「成功してほしくない」という思いが裏側にあるときもあります。(本人も気付いていない深層心理にあることが多いですが)
- 「やめておけ」という方の「裏側」の心理
- ・成功されると、その道を選ばなかった自分を否定することになる
・その価値観がまかり通ったら、自分の価値観を否定することになる
・成功されると、自身の立場がなくなる

人間複雑な生き物で、相手のことを思う一方で「保身」の本能が働く場面が共存します。
ちなみに、わたしが「脱サラ」することを上司に伝えたときは、「お前が抜けたら困る」といった前提を示されたうえで、「なんかいいな、俺も本当は独立したいんやけどな~」と話していただいたのが印象に残っています。
戦力として見ていただいていた点も、自身の思いを話してくれたことに対しても嬉しさを感じました。
もしかしたら否定したい気持ちもあったかもしれませんが、そこは「人心掌握術」とでも言っておきましょうか。管理職ともなると”声のかけ方”ひとつを取っても勉強になることばかりです。
【私見】”脱サラ”を考えている人は”人生”に向き合っている人

これはあくまでも個人的見解ですが、脱サラを考えている方は「人生」に向き合っているように感じます。
やりたいことをするために退職する人はもちろんですが、「やりたくないこと」から逃げるために退職をする方も、自身の人生を真剣に考えていると言えるでしょう。
- やりたくないことに人生(貴重な時間)を費やしたくない
- やりたくないことでストレスを溜めたくない
- やりたくないことでは成長できない
これらはいずれも自身の人生を真剣に考え、「主体的」に出した答えです。
- 給料という「安定収入」
- 会社員という「社会的信用」
- 自身に用意されている「ポジション」
これらを簡単に手放せる方は多くはないでしょう。
起業、フリーター、ヒモ、資産所得での生活、何を選ぼうとも次の活動が上手くいく保障がない状況であることには変わりありません。
そんな中で新たな生活に挑戦しているのは、現状の不満から脱却しようとしている証拠でもあります。

こういった方は、「時間の有限性」や「人生が一度きり」であることを理解されています。
結び(脱サラする方へのメッセージ)

“我慢”や”忍耐”が「美徳」とされている日本において、逃げたり、自身のやりたいことだけに集中することを称賛する人は少数派かもしれません。
しかし、身分や安定収入を放棄してまで人生を変えようとする姿は、わたしからすると魅力的に映ります。
変化することに対して億劫な方を非難するつもりはありませんが、愚痴や文句を言いながら今の活動を続けている方より、主体的に活動をしている人のほうが見ていてもおもしろいですし、応援したくなります。
逃げるも良し。
無謀な挑戦をするも良し。
しばらく休息することも良し。
“主体的”に行動している方は、理想を掴める可能性が上がるでしょう。(自ら変化を起こせる資質があるのだから)
自身の決断を親切心にかこつけて否定(アドバイス)してくる方もいるかもしれません。
しかしその裏では”卑屈な気持ち”が混ざっているケースもあるため、自身の経験から述べられたアドバイスでもない限りは、参考程度にとどめておくのが良いと思います。
自身の決断が”正しいモノ”かどうか、迷う場面も多々あるでしょう。
本当の意味で「自信」を持つには、相応の経験や鍛錬が必要ですし、その過程で失敗することもあるでしょう。
しかし、自身の決断に”責任“を持ち”主体的“に行動できているため、大きな後悔にはつながらないハズです。
脱サラを推奨している訳ではありませんが、脱サラを考えているのであれば、安心して前に進んでください。
その主体性こそが「資産」であり、「自信」を生む源です。
壁にぶち当たったときは、乗り越えようとするも良し、方向転換するも良し。
また主体的に考え、行動すればいいのです。
以上、皆目見当もつかないまま農家を目指しているアラフォー会社員でしたw
お互い人生を変えてやりましょう。
