意味のある行動や決断をするために必要な「俯瞰力」

意味のある行動や決断をするために必要な「俯瞰力」

人間、誰しもが毎日「決断」をしています。

食事、服装、歩く、座るといった日常的な行動から、仕事や人間関係における事柄をすべて並べると、その数は1日35,000回にも及ぶそうです。

もちろん、その35,000回すべてに最適な決断を下せる人はいないでしょう。

決断の質を上げるため、「着る服は毎日、黒のタートルネックとジーンズ」にして、決断回数を削減していたスティーブ・ジョブズ(Appleの創業者)の話などは有名です。

わたし自身も決断回数を少しでも低減できるようにと意識してきました。

わたしの決断回数削減施策(例)
・基本的に着る服はパターン化
・掃除の頻度はスケジュール管理
・机の周りには何も置かない(散漫防止)
・自身に降りかかったタスクは即座に消化
・即座に捌けないタスクは即リマインド設定

今回は、わたしの周りで起きた“とある出来事”について掘り下げ、少しでも実のある決断ができるエッセンスについて紹介いたします。

こるきち
こるきち

テーマは「感情」と「俯瞰力」です。

ご高覧ください。

起こった出来事はJRの動物接触事故による遅延

わたしは、会社員として通勤にJRを利用しているのですが、先日仕事からの帰りに利用する電車が22:30頃に「動物との接触事故」を起こし、大幅なダイヤの遅延が発生しました。

実はその前日も、仕事から帰宅中(乗車中)に接触事故を起こし、40分ほど停車。

2日連続で動物が轢かれたわけですが、今回は、わたしが車両に乗る前に事故をしたため、駅で待つことになりました。

駅員さんの対応と客の行動

駅に着くと、遅延する旨が駅内放送で流れており、わたしは駅内のベンチに腰をかけて待つことに。

わたしの到着とほぼ同時刻に、ひとりの50代くらいの男性の方も到着されました。

その男性は、戸惑っている様子でキョロキョロとあたりを見回しています。

駅員さんがあらわれ、事の詳細をわたしとその男性に説明いただきましたが、男性は血相を変え、怒りを駅員さんにぶつけました。

「またか!なんでやねん!2日連続やないか!ちゃんと対策しろや!」と。

怒り狂う男性に対して駅員さんは「大変申し訳ございません。詳細がわかり次第ご連絡いたします。」と、冷静に言葉を選んで対応されていました。

「どれくらいかかるねん!早よせーや」と怒り狂う男性がまくしたてます。

通常、このようなケースで駅員さんが「○○分くらいです。」と述べるケースはほぼありませんが、今回の駅員さんはこう答えられました。

「あくまでもわたし個人の見解ですが、通常の衝突事故であれば、点検時間を含めると30〜40分後くらいになると思います。状況がわかり次第、ご連絡いたします。」と。

怒り狂う男性はブツブツと文句を言いながら、誰かに電話をします。

何か知人と約束なのか、これから出勤なのかはわかりませんが、予定があるようでした。

その後、駅員さんはことあるごとに、わたしと怒り狂う男性に対して「今どんな状況なのか」を伝えにきたり、新たに駅へ来られたお客さんに対して説明されたり、駅内放送で状況を伝えられたりしてました。

駅員さんの対応への所感

駅員さんの対応は、わたしが見た限り、丁寧でしっかりしたモノでした。

遅延時間の回答についても「個人の見解ですが」と前置きしたうえで目安を伝えられており、責任を会社に負担させずにお客さんの知りたい情報を開示する姿勢に感心しました。

こるきち
こるきち

「ハッキリとしたことは申し上げられません」と言われることが多い世の中において、非常に誠意ある対応であったと感じます。

大変そうな顔もせず、来る人来る人に事情を説明し、駅で待っている人間に対して複数回現状を伝えいく。

プロフェッショナルを感じさせる姿勢であり、あれ以上できることはなかったでしょう。

怒り狂う男性(客)の行動に対する所感

一方で、怒り狂う男性の行動は「冷静さ」を欠いていたように思います。

「対策しろや!」という言葉は駅員さんに言ってもなんともなりません。

なんとかしたいのであれば、「動物が線路に入ってこないよう、フェンスをつけてほしい」や「動物が線路にいるとわかるレーダーをつけるべきでは?」などといった意見書をJRに提出するべきでしょう。

こるきち
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もっと言うならば、その男性自身が「JRをその時間帯(事故の多い夜間)に移動手段として利用しない」ということが一番の対策になります。

人間という生き物は、自分にとって都合よく考える生き物であり、自らが変わろうとする人は稀です。

この男性のケースで言えば、「自分は何も変えないが、お前ら(JR)は対策しろよ」という心理が見て取れました。

おそらく本人は気付いていないと思いますが、やってることや発言している内容はまさに「他責」であり、何の解決にもなっていません。

  • 常に自責で考えること
  • 広い視点から問題点をあぶり出すこと
  • 具体性を示すこと

こういった意識が抜けると、怒り狂う男性のように”自身”も”相手”も「無駄な時間」を浪費します。

こるきち
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わたし自身も、自分の行動が「意味の成す時間なのか」を見つめ直すキッカケにもなりました。

「感情」が先行するのは「成長」の余地?

人間である以上、「怒る」「泣く」といったアクションは起こすもの。

しかし、それらはいずれも相手に「負担」を強いることになります。

こるきち
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言語化できないから、伝える方法が「感情」ベースになってしまうのでしょう。

赤ちゃんが良い例です。

赤ちゃんは話すことができないため、「お腹が空いた」「うんち出ちゃった」「眠たい」などは泣くことでしか主張ができません。

大人になっても感情が勝る人というのは、総じて「言語化」が苦手な方です。

こるきち
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つまり「成長の余地」があるということです。

言語化力を鍛えれば、「感情」をおさえられるため、相手に負担もかけず、正しい決断ができる可能性が上がるでしょう。

感情が先行する場面においては「自分はまだまだ成長できる」と思うことが一案です。

まるで幽体離脱したかのように「俯瞰的」に自分を見ることにもつながります。

まとめ

人は「感情的」になればなるほど、「非合理」になります。

問題解決もできずに時間を浪費したり、周囲に負担を強いたりすることにもつながりかねません。

また感情が先行するケースは、総じて「言語化」ができないケースが目立ちます。

したがって自分自身を幽体離脱したかのように「外」から見て、言語化できていない自分を「成長の余地がある」と思うことが、今後の糧になるでしょう。

「俯瞰的」に物事をとらえることは、「能力」です。

俯瞰力は磨けば磨くほど、意味のある決断や行動ができるようになります。

ひいては人生満足度が向上するでしょう。

自戒の念もこめて、以下の言葉を残しておきます。

  • あなたは意味のある決断ができていますか?
  • その決断をした理由は「言語化」できますか?

成長の余地は、常に感じていきましょう。

そして、余地は埋めていきましょう。

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