退職しました!脱サラ就農を目指す38歳が会社を去った心境を語る

退職しました!脱サラ就農を目指す38歳が会社を去った心境を語る

本日、15年間務めた企業を退職しました。

38歳。守るべきものが増え、挑戦という言葉がどこか遠くの国の寓話のように聞こえ始めていましたが、「安定」という名の凪(なぎ)から、一歩外へ踏み出すことにしました。

安全なレールを降り、これからわたしが向かうのは「土」の上です。

「なぜ、安定を捨てて農家を目指すのか」という部分については、本ブログ(全体)に委ねますが、本記事では退職日のことを少しだけお話しさせてください。

こるきち
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退職を間近に控えている方、もしくは今後退職することを考えている方にとっては、参考になるかもしれません。

脱サラをした男は今、何を思っているのか。

ご高覧ください。

退職に至った背景

前提をお伝えしておくと、わたしの勤める職場では、「メイン事業の収束」とそれにともなう「早期退職者」が募集されていました。

ホールディングス(親会社)としては赤字ではなかったものの、「時代変化に応じて構造改革をおこなう必要がある」という会社側からの説明があり、わたしも早期退職に応募することになります。

早期退職者募集とは
「退職金を上積みするから自主的に退職してください」といった退職促進制度。
基本的に「会社都合退職」扱いとなるため、雇用保険(失業給付)も受給までの待期期間がなく、支給日数も多くなります。
こるきち
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事業場の従業員330人中、220人が他拠点へ「異動」または「退職」を迫られるといった大きな内容でした。

わたしの所属する部署も解体されるため、人事は以下のような3パターンに分類されました。

  1. 事業場内の他部署へと移る「残留組」
  2. 他拠点への「異動組」
  3. 会社自体を辞める「退職組」※早期退職
こるきち
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したがって、わたしだけサヨナラではなく、全員「解散」という流れです。

「退職」を選択された方は、退職手続きを済ませた方から有休消化をするケースが多く、わたし自身も9月頃から出勤数を制限し、同じく有休消化を行っていた訳です。

とは言え、正式に退職手続きがスタートできたのは10月からでしたので、まとめて有休を消化したのではなく、様子を見ながら出勤や有休取得を繰り返していました。

こるきち
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退職組には退職金が上積みされますが、スケジュールは会社都合になるということです。(早期退職に応募される方は留意しておきましょう。)

詳細は以下の記事で紹介しています↓↓

退職当日のスケジュールとタスク

結論から申し上げますと、当日はかなりバタバタしました。

というのは退職月(12月)に出勤した日数は、退職日を除くとわずか1日。

こるきち
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メール確認、当日にしか準備できない手続き、挨拶まわりとなかなかハードスケジュールでした。

当日のスケジュール
10:45出社→挨拶まわり
11:45昼休憩(メール確認&退職挨拶メール送信を済ませる)
12:45挨拶まわり&必要手続き
16:30部署での夕会
17:00終了

タスクとしては、一番パワーを割いたのが挨拶まわり

さすがに全員は無理でしたが、特にお世話になった約40名の方のもとに伺いました。

こるきち
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退職挨拶メールにつきましては、事前に準備し、当日は送信するだけでしたので事なきを得ました。(準備しててよかった)

当日しかできなかった手続き関係は以下です。

  • 源泉徴収票のプリントアウト
    (もともとはデータベース)
  • 給与明細のプリントアウト
    (もともとはデータベース)
  • 退職金明細の受け取り
    (なぜかこれだけ紙ベース)
  • 勤怠入力
    (タイムカード的なモノをシステム管理しています)
  • 貸与物の返却
    (ロッカー鍵、社員証、社員バッジ、制服、PCなど)
  • 所有物の消却
    (安全靴、備品、工具など)

面倒だったのが貸与物の返却

社員証や社員バッジは、事業場ではなく本部に返却する必要があったため、わざわざ専用のバーコードを印字した封筒を準備し、退勤時に「社内ポスト」へ投函する流れとなっていました。

社員証は退門時に機械に通す必要があるため、残留メンバーが気を遣って門まで見送りに来てくれた(機会に通した社員証を社内ポストまで運んでくれるために)のですが、門の守衛室に社内ポストが臨時設置されており、そこに提出すれば良いだけの問題でした。(先に言っといてよ~w)

また、焦ったのが勤怠入力

弊社ではタイムカードの代わりに自身で勤怠を入力するのですが、当日の勤務が上手く処理されていませんでした。

勤怠管理をしている方から「はよ入力して」と言われるも、すでに課内にある共有PCがすべて返却準備されて(線はすべて抜かれて)おり、結局同僚の個人付与されていたPCからログインさせていただき事なきを得ました。

こるきち
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セキュリティを重視する大手企業たる所以と、事業収束作業が重なった「悲劇」といったところでしょうか。心身に多大な負荷を負いました。(←大袈裟w)

挨拶まわりをして印象に残ったこと

作業靴のインソール

挨拶まわりをして特に印象に残ったこととしては、異動組退職組の方も「次」を見据えていた点でしょうか。

異動組は引っ越しを含めた準備を進め、退職組は次の働き先が決まっていない方でも「まぁ1年くらいかけて探してみるわ」と発言する方など、事業収束が発表された当初(2025年5月)に比べると「悲壮感」は薄れたように思います。

こるきち
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吹っ切れた感があり、顔色も良くなっている方が多く、少し安心しました。

むしろ残留組のほうが、収束後の進退が決まっておらず、不安な面持ちをされているケースが目立ちました。

「いつ」まで収束活動をさせられるのか、収束後は「どこ」に配属されるのかも決まっていないのだから無理もありません。

挨拶まわりは、偶然道で出会ってできた方もいれば、わざわざ他所の課(建屋)からこちらに挨拶に来ていただけた方もいるなど、比較的都合よく行うことができました。

「野菜買いに行くわ!」「ホントこれまでありがとう。助かったわー。」と年の功を感じさせる嬉しいコメントをいただいたことが記憶に残っています。

終業直前にはすでに他拠点へ異動して活躍されている方からも、わざわざ電話をいただけたシーンもありました。

また定年が近い先輩からは「俺が先に見送られるハズやったのにな~、みんなに感謝されながら会社を去るイメージしてたのに、なんか想像していたのと違う…」と笑いを誘うコメントをいただくシーンもありました。

こるきち
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コンタクトの取り方ひとつを取っても学びになる方と出会えたことに、ただただ感謝ですね。

退職して感じたこと

退職をとおして感じたことは主に以下です。

  • 支えていただいていたことへの感謝
  • 若干の寂しさ
  • 仕組みを作った組織への敬意
  • 今後の活動への意欲と不安

支えていただいていたことへの感謝

いただき物

わたし自身は、会社の中では若年層であり、特に課内では最年少という立場もあって、たくさんの方から支援をいただきました。

自身が失敗したときに「リカバリー」をするべく奮闘していただいた先輩もいれば、開発品種に悩まされているわたしと一緒に闘ってくれた方もいました。

「人に迷惑がかからないように」というのがわたしのスタンスですが、正直迷惑はたくさんかけましたし、周囲がいなかったら今のわたしはなかったでしょう。

こるきち
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渦中では気付けなかったことも、こうして振り返ってみると、多くの方に支えられてきたことがわかるモノですね。

人間1人でできることなんてたかが知れていることや、組織としての戦い方を学ばせていただいた。そんな会社員生活だったかなと思います。

こるきち
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わたし自身も人生をとおして、ナチュラルに人を支えられる人間になりたいと感じました。

若干の寂しさ

勤め先は、わたしの住まいから離れており、基本的に通勤以外で足を踏み入れることがない地域です。

退職したということは、つまり「もうその景色を見る機会もない」ということです。

帰路では「歩」を進める足が重く、わたしにしては珍しく「寂しさ」を感じました。

  • 吐きそうなくらい悩んだ開発品種
  • 納期が迫っているにも関わらず一向に振り向いてくれない難課題
  • スキルを磨くために参加した競技会での完敗
  • 後にグローバル大会で金メダルを獲得したこと
  • 1人で頑張っているときに声をかけてくれた先輩や上司

どちらかと言うとツライ思い出が多いですが、良かったことも含めて会社生活の15年間が走馬灯のように頭の中を駆け巡っていきました。

こるきち
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あらためて「時間」の偉大さと、会社で過ごした「濃度」を感じた次第です。

仕組みを作った組織への敬意

仕組み

会社員は決まり事を順守する必要があるため、「面白味を感じない」「拘束感を感じる」「やりがいを感じない」「あくまでもお金のために働いている」といった方が多くを占めるのではないでしょうか。

わたし自身も当初は同じように、会社に対する不満が多々ありました。

しかし後ほど、わたし自身も副業などでイチから仕組みを作るなどの大変さを味わったため、その考えは変わりました。

従業員を何人も雇用できるほどの売上基盤をつくったこともしかり、人材教育の仕組みやインフラ整備、資金調達といった事業運営に必要なリソースを構築した苦労も、今なら微小ではあるものの理解できます。

こるきち
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失敗は組織が「損失」を被ってくれましたし、自己研鑽として出場していたモノづくり競技会の「費用」や、遠方への「出張研修費用」なども会社が投資してくれました。

個人事業主であれば、販路や仕入れ先の開拓、インフラ整備や作業教育、資金調達などをすべて自身で行う必要があり、失敗すれば完全に自己責任。

目的地に辿り着けずに挫折する方や、その過程で首を吊る方もおられるでしょう。

そういった方を出さないのが、会社であり「仕組み」なのだと思います。

また「仕組み」を準備してくれたのは「会社」という無機物ではなく、あくまでも会社で働く「人間」です。

先人の創りあげた「仕組み」を使い、自身が「ショートカット」させてもらったり、負担を軽減してもらったりしていることに、あらためて敬意と感謝を感じました。

こるきち
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頂戴していたモノは給料だけにあらず。

今後の活動への意欲と不安

意欲と不安

わたし自身は「世の中を俯瞰的に見れる(幅の広い)人間になりたい」といった目的から農業をする決断にいたりました。

こるきち
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他業種や政治経済とも関りが深く、幅広く世の中を学べると感じたからです。

そういった活動意欲がある一方で、

  • 本当にそういった(幅の広い)学びとなる方が見つかるのか?
  • 見つかったとしても良好な関係性を築き上げられるのか?
  • 活動を維持するための資金を調達し続けられるのか?

といった不安も付きまとっています。

また、妻からは「子どもを授かりたい」という申し出もあり、自身がどこまで農業や家庭にリソースを割けるのか?といった疑問も残ります。

こるきち
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「年齢を重ねれば考え事が増える」と良く言いますが、よくできた言葉ですね。

おそらく要領の悪いわたしは、死ぬほど失敗するでしょう。

死なない程度に済ませられるか?見物ですねw

結び

15年間、私を支えてくれた会社員という肩書きは、もうありません。

明日からは、何者でもない「1人の男」として土をイジることになります。

正直「不安がない」と言えば嘘になります。

でも、それ以上に、自分の手で何かを育て誰かに届けるという日々や、新たな出会いがあるであろうことに、心が震えるような「高揚感」を覚えています。

会社員というレールを外せば「安全性」は薄れるでしょう。

しかし、レールを外した先に見ることができる世界が、驚くほど広く、温かく広がっていることを身をもって証明したいと考えています。

かつて求めた効率や数字は、これからは作物栽培や、季節の移ろい、人を喜ばせることへと形を変えていくでしょう。

38歳の再出発。遅すぎるということはありません。

ようやく自分自身の人生を耕す時間が始まった。今はそう感じています。

脱サラしたわたしの手や膝に、これからどんな泥がつき、どんな実りが宿るのか。

飾り気はありませんが、剥き出しの日常を、引き続きここに綴っていこうと思います。

自分の未来に蓋をしている方への「励み」や行動の「キッカケ」になれば、幸いです。

ちなみに会社では、最後に「別れの挨拶をさせていただける」と想定していたのですが、課長が泣き崩れてしまい、わたし自身は「感謝の意」を伝えることなく会社をあとにすることになりました。(ドッカンドッカン笑いを取りたかったのにな~w)

「これからの人生を通して伝えなさい」ということですね、きっと。

最後に「考え方」に関するオススメ書籍を2冊紹介しておきます。

どちらも、テクニックではなく本質的な話をされており、人生を好転させる内容がふんだんに盛り込まれています↓↓

シンFIRE論(穂高唯希)

「#シンFIRE論」の概要

ブログ「三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた」を運営する「穂高唯希」さんが書き下ろした2冊目の著書。

穂高氏は株式投資で”生活費を上回る配当金”を受け取れる形でFIREを達成されましたが、その本質は「考え方」が洗練されているところにありました。

資産額という「数字」に固執しすぎると、逆に不安に支配されるという「罠」を指摘したうえで、健康体、知的好奇心、利他の精神こそが、FIRE後の人生を枯渇させないための必須条件であると提唱されています。

「資本主義社会の中でいかに自由に泳ぐか」という現代的なサバイバル術に近い性質を持った内容が示されており、FIREを目指している方に限らず、周囲に不安や不満がある方は目を通しておくべき書籍と言えるでしょう。

生き方(稲盛和夫)

「生き方」の概要

「京セラ」や「KDDI」といった大手名門企業を創業され、JALをも再建された「稲盛和夫」さんのベストセラー。

人生や仕事の結果は「考え方×熱意×能力」という数式で決まることや、魂を磨くための「六つの精進」などが詳細に記されており、小手先のテクニックではなく、一生ブレない「心の軸」を手に入る魂のバイブルと言っても過言ではないでしょう。

「結局、どう生きれば幸せになれるのか?」その答えがこの一冊にあります。

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