「カブ栽培ってプランターでできるの?」
という疑問をお持ちではありませんか。
カブは、根に消化を助ける効果が期待できるアミラーゼや、葉にβ-カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄分などを豊富に含む栄養素の高い野菜である一方で、プランターで栽培されているシーンをあまり見ない品目です。
- 生で食べても柔らかく甘い
- 火を通してもとろみ(旨味)が増す
といった万能野菜で、スーパー、直売所をはじめ、あらゆる場所で常時目にするのではないでしょうか。

ただし根菜類のなかでは、比較的鮮度が落ちやすいのも特徴のひとつ。
「ベランダに植えてあれば、必要なときに必要な分だけ収穫できるのにな~…」
そんな声が聞こえてきそうです。
そこでこの記事では、脱サラして農家になることを目指している会社員が自身のカブ栽培記録を通して「感じたこと」や「留意点」をまとめてみました。

ぶっちゃけ「種をまいて間引くだけ」ですが、ポイントについてもお話します。
- 何を学んだのか
- 特性や注意点
- ちょっとした後悔
なども含めて解説していますので、必要な部分だけでもご高覧ください。
結論から申し上げますと、わたしが行った小松菜の「栽培フロー」や「感じたこと」は以下です。
- 【10/7】土づくりスタート
- 【10/21】播種(種まき)
- 【10/27】出芽
- 【11/8】間引き(1回目)
- 【11/14】間引き(2回目)
- 【11/18】間引き(3回目)
- 【12/20】初収穫
- カブ栽培で学んだことや留意点
- ・播種は浅植えでよい(覆土は1cmくらい)
・間引きは株間をしっかり空ける(10cm程度)
・本葉が出てから急激に成長する
・余った種は冷蔵庫に保存すのがベター
・実は実の部分は土から露出していても大丈夫

プランターでは小ぶりなモノしかできないと思っていましたが、個人的には満足いく内容のモノが育ちました。
栽培した品種は「湖蝶」

カブもまたポピュラーな野菜であるため、世に出回っている品種は無数にあります。

大きさも違えば形や色も様々なバリエーションがあります。

今回わたしが挑戦したのは「胡蝶」です。

ダイソーによりどり2個セットで100円で販売されていたため、小松菜とセットで購入しました。
カブ栽培に対する基本概念

カブを栽培するうえで理解しておきたい概念は以下です↓↓
- 栽培時期は春・秋を好む
(生育適温は20~25℃) - 栽培日数は40~90日
(サイズにより変化) - 生育初期に間引きが必要
(葉を太らせるために) - 水分調整が肝
(水はけが良い土で乾きすぎない程度の潅水が必要)
栽培時期は春・秋を好む

カブの生育適温は20~25℃とされていますが、暑さに弱く寒さには比較的強い傾向があります。
発芽は最低温度4~8℃でも可能で、逆に30℃以上の高温では対応できません。

病気についても「根こぶ病」がありますが、「連作」しない限りそこまでは心配しなくても大丈夫だと思います。
栽培日数は40~90日(サイズによって異なる)
栽培日数については品種(サイズ)によって異なります。
- サイズ別の栽培日数目安(秋まきの場合)
- 小カブ=40~50日
中カブ=50~60日
大カブ=60~90日

うちでは小~中サイズを10/21に播種を行い12/20に初収穫したので、約60日かかった計算になります。
生育初期に間引きが必要

播種は筋蒔きを行うのが一般的なため、生育初期に「間引き」が必要になります。(タイミングは上図をご参照ください。)

葉と葉が密集していると、根(実)が土の中で成長しないからです。
間引いた葉っぱも食べられるので、料理にご利用ください。(めちゃ旨です)
水分調整が肝

カブは栽培中に水分が不足すると裂根の原因になります。
もちろん水はけが悪いと、根こぶ病などのリスクが高まりますので、土が軽く湿っている程度をキープできるのが理想と言えます。

わが家では、4~5日に1回水やりをしていました。
栽培に挑戦した理由

栽培に挑戦した理由は以下です。
- 栽培難度が高くなさそうだったから
- 連作障害対策
- わざわざ購入する品目ではなかったから
- ダイソーでマーケティングされてしまった
栽培難度が高くなさそうだったから
わたし自身は現在、農業法人や農家さんのもとでお世話にはなっているものの、ズブのど素人です。
栽培難度が低そうなモノを探していたときに、カブを見つけました。

同時に小松菜もスタートしたのですが、栽培作業が類似している点もカブ栽培へのハードルが下がったように思います。
連作障害対策

カブ栽培に利用したプランターの前作はトマトやじゃがいもです。
トマトやじゃがいもは「ナス科」であり、「アブラナ科」でもあるカブとは相性が良く、連作障害が起こる可能性も低いことから選択に至りました。

ちなみに土は前作から「堆肥」を投入して再利用しています。
わざわざ購入する品目ではなかったから
カブは、スーパーや直売所で見ない日はないくらいポピュラーな野菜ではありますが、わが家では常用していませんでした。

わが家では「大根」を利用しているケースが多かったためでもあります。
とはいえ、美味しさや栄養価バランスの良さ自体は知っていたため、「食育」的な観点で自家栽培することにしました。
汎用性があって、「正解」だったと思います。
ダイソーでマーケティングされてしまった

農家のお手伝いの帰りにダイソーへ寄ったところ、急に目に飛び込んできたのが「種コーナー」。
「1袋60円」「2袋セット100円(別の種と組み合わせてもOK)」という表示を目の当たりにしたわたしは、記憶を失ってしまったかのように小松菜と併せて2袋を抱えてレジに並んでいました。

ご縁があったのか、ただ単にマーケティングされてしまったのかは解釈次第といったところでしょうかw
あとで知ることになりましたが、ダイソーの種は家庭菜園でも使い切れるように「少量」でパッケージングされていました。
利用した資材

わたしが利用した資材は以下です。
- プランター
- 石(プランターの底敷き用)
- 野菜用培養土
- ※牛ふん(土づくり用)
- ※バーク堆肥(土づくり用)

大根のように「直根ズドン」といった植物ではないので、プランター深さは18cm程度の一般的なモノで大丈夫です。
追肥に関しては何もしていませんが、うちの場合は前作にトマトやじゃがいもを栽培していたため、土づくりを行いました。

そのときに使ったのが「※牛ふん」と「※バーク堆肥」です。(新品の培養土を使用するなら不要です。)
植え付け時期と栽培手順

カブの植え付け(種まき)時期は、春まきと秋まきが一般的です。
- 春まき(3月~6月頃)
- 秋まき(8月~10月頃)
冷涼な気候を好み、暑さと乾燥に弱いため、特に秋まき(9月~10月)が作りやすいと言われています。
発芽の下限温度が4~8℃でもあるため、個人的には慌てて8~9月に植えなくてもいいのかなと思います。

うちは土づくりを10/7に開始し、10/21に播種しました。
水やり頻度に関しては、冬場であれば3~5日に1回くらいが目安です。(多少遅れても問題はありません)
植え付けを含めた栽培手順は以下です。
- 深さ1cmの溝を1筋掘る
- 種をその筋にパラパラと蒔いて覆土
- たっぷり潅水(水をやる)
- 発芽後に間引きを実行
- 根の肥大が終わったら収穫(植え付け後50~60日程度)
深さ1cmの溝を1筋掘る

プランターサイズにもよりますが、端から5cmくらい離れた場所(植えたいポイント)に「線」を引くように深さ1cmの溝を掘ります。

何か棒があれば、それを押し付けるだけで溝ができます。
あらかじめ土を少し湿らせておいたほうが、土埃が舞わずに済むでしょう。
種をその筋にパラパラと蒔いて覆土

掘った溝にパラパラと種を蒔いていきます。(後ほど間引きをするため、蒔きすぎても問題はありません。)
蒔き終わったら覆土していきましょう。

覆土は押し付けずに、フワッと被せるだけで結構です。
たっぷり潅水(水をやる)
水をたっぷりやったら播種作業は完了です。
出芽まではおおよそ3~7日程度かかりますので、その間は、土の水分が切れないよう様子を見ながら水をあげましょう。
発芽後に間引きを実行

種を筋蒔きしているため、双葉が密集して生えてくるため、間引きが必要になります。
上図のように各フェーズで、元気のない株を引き抜いてください。

うちは間引きが行き届いておらず、一部は超小カブサイズになりました。
最終の間引きでは最低でも株間が10cmくらいは空くように、生育の悪い株を引き抜きましょう。
根の肥大が終わったら収穫(植え付け後50~60日程度)
根(実)の肥大が進行しなくなったら収穫時期です。(うちは12/20に初収穫しました)
茎葉の根本を握ってズボッと引き抜くことができます。

ちなみにカブは、根(実)がすべて土に埋まっている必要はありません。

わたしも勘違いから、根が地上に顔を出したときに土を被せていましたが、根の「先っぽだけ」が埋まっていれば、そこから水分や養分を補給できるとのことです。(農家さんから教えていただきました)
栽培を通して「感じたこと」と「学んだこと」

うちは10/21に播種して、12/20に第一弾が収穫できました。
大きいモノから順に収穫していき、煮て焼いて、時には生で消費していくことになります。

鶏ミンチと炒めて和風あんかけで食べたり、サラダに混ぜ込んだりと汎用性は抜群でした。
栽培を通して感じたことや学んだことは以下です。
- 間引き菜が美味しかった
- 本葉が成長してから成長が早かった
- 間引き次第で大きさが変わる
- 収穫したての鮮度が特筆物
- 余った種は冷蔵庫保管がベター
間引き菜が美味しかった

わたし自身は「間引き」を3回行ったのですが、3回目の間引きした葉は味噌汁としていただきました。
その味噌汁が、人生至上一番美味しかった記憶もあります。

味噌汁ではなく、普通にサラダにしていたらどうなっていたのだろう?という期待感も残りました。
本葉が成長してから成長が早かった


ご覧いただいたとおり、芽が出て本葉が中程度まで成長する段階と、そこから収穫サイズまで伸長するまででは明らかに後者のほうが成長スピードが早かったように感じます。
おそらく葉の面積が小さいときは光合成できる量も少なく、葉が成長するごとに光合成量も増えてきたからだと思います。

ホンマにちゃんと成長するのかな?と思っていましたが、案外しっかり育ってくれました。
間引き次第で大きさが変わる

前述しましたが、間引きが粗かった部分はサイズの小さなカブしか取れませんでした。
「カブとカブがぶつからなければ良いだろう」と考えていましたが、植物も物理的に距離が近いと防衛本能が働くのでしょうか。
思ったより早く肥大をストップさせました。

次回栽培するときは、しっかり10cm以上は隣の株から離した位置で間引きしたいと思います。
収穫したての鮮度が特筆物

ぶっちゃけ、収穫したてのカブは、「生」で食べるのが一番美味しかったように思います。

「漬け物」としても活躍してくれましたし、キャベツなどと「塩昆布和え」にしても美味でした。
スーパーなどで売っているモノは少し鮮度が落ちているため、栽培をした人しか味わえない感覚でしょう。
栽培に挑戦する際は、鮮度の高いカブをぜひ「生」でご賞味ください。
余った種は冷蔵庫保管がベター

わたし自身、種から栽培する品目は今回が初めてでした。(小松菜と同時進行で行っています)
当時は「余った種はどうするのだろう?」と思っていましたが、お世話になっている農家さんに聞くと、「冷蔵庫での保管がベター」とのことでした。

発芽率は年数が経つごとに10%くらい下がるそうですが、2年くらいは保つそうです。
まとめ

直まき栽培は今回が記念すべき「初」となりましたが、虫食いや生育不良などもなく、個人的には上手くできたと思います。

使用用途も多く、家庭料理のなかで大活躍してくれました。
- カブ栽培でおさえておきたいポイント
- ・涼しい時期は栽培しやすい
・水のやり過ぎには注意
・間引きはしっかりすること(雑だと根が肥大しない)
・根の下部(先っちょ)だけが土に埋まっていればOK
・余った種は冷蔵庫保管がベター
小松菜ほど栽培時期を選ばない訳ではありませんが、栽培手間に関してはほぼ変わらず、「初心者入門編」と言っても差し支えないのではないでしょうか。
病害虫被害も夏野菜のように酷いモノもないため、新鮮なカブを食べてみたい方はぜひ挑戦してみてください。

ちなみに“カブ”の「名前の由来」をGoogleで調べてみました。
「英語で”熊の子”や”小僧”などを意味する「Cub(カブ)」から取った。」と記載があったので、違和感を感じて読み進めてみると、次のような説明がありました。
「小さなエンジンでも力強い性能をアピールするため、元気な子供のような意味で「Cub」と付けられた。」
それ(よく新聞配達の人が乗ってるバイクの)スーパーカブや!!
日本語って難しいですねw
